そうだ。
純ちゃんてば、自分ばっかりオシャレなカフェでバイトしてるんだった。


私も一緒にバイトしたいって言ったのに、学校の外までアンタの面倒を見たくないって断られたんだよね。
冷たいと思わない?


…じゃなくて。
純ちゃんに手伝ってもらえないとなると、自力で課題を終わらせる自信がない。


昼食も喉を通らず、がっくりうなだれていた私に、龍センパイが平然とつぶやいた。


「なんだ。
だったら隼人に勉強教えてもらえばいいじゃん」


えー、橘センパイ?
いくら年上とは言え、こんな女をタラすことしかできそうにないヤツが役に立つかなー、なんて私が不満に思っていると。
話を振られた橘センパイは眉間に皺を寄せて一言。


「つーか赤点て何だよ。
超ありえねぇ」


くそぉっ!
その言い草だってありえないっつーの!
誰がアンタなんかに頼むか!