この男、偽装カレシにつき

し、しまった!
告白には順序が必要なのに。
完全にすっ飛ばしてしまった!!


「お前が、俺を好き…だぁ?」


ハイ…。
お怒りはごもっともです。


憧れの大野センパイに近付くため、偽装カレシになってもらってたのに。


そのうち橘センパイが好きになって、本当の恋人に昇格してもらって。


かと思えば。
浮気されたと誤解して責め立てた挙げ句、大野センパイに乗り換えて。


そのクセ。
やっぱり橘センパイが好きだ、なんて。


やっぱりそんなの許されない…よね?


恐る恐るセンパイを見ると。
センパイは無言のまま、私に手を伸ばす。


怒られるっ!
思わず目を閉じた瞬間。


ふわっ。
私の体が宙に浮いた。