この男、偽装カレシにつき

「簡単に他のオトコに乗り換えるわ、やった指輪は捨てるわ。
こんなオンナのどこがいいのか、自分でも謎」


センパイがそんな憎まれ口を叩いた瞬間、思い出す。


「はっっ、そうだ!
指輪っ!!」


探しに行こうとしたとこにセンパイが帰って来ちゃったもんだから、すっかり忘れてた!


「…指輪?」


センパイが眉をひそめたのを見て、私は慌てて口を押さえる。

投げ捨てちゃったのをバラしてどーするっ!
なんて自分に突っ込みかけたとき。


「これがどうした」


センパイはそう言いながら、ポケットから光り物を取り出した。


「あーっ!!」


私は目を見開く。


それ、私がなくした指輪じゃん!!