この男、偽装カレシにつき

「じゃあ…。
雪乃さんとは、本当に何でもないの?」


雪乃さんがセンパイにとってどんな存在なのか、ずっと気にかかってたんだよ。


私の問いかけに、橘センパイは片眉を下げると。


「何をどう勘違いしてんだか知らないけど。
俺は初めっから振られてんの。
アイツは兄貴の女。
今も昔も、それ以上でも以下でもねーよ」


そう言って私にデコピンをかました。


「そ、それなら!
さっき、学校の裏庭で話が噛み合ってたのは何で?
振られたのに未練がましいって言ったら、不機嫌になったじゃん」


それって、痛いとこ突かれたからじゃないの?


雪乃さんに未練があるってことじゃないの?