この男、偽装カレシにつき

そういう目ってつまり。
大野センパイを、オトコとして見てるかってこと?


待って。
何か展開がおかしい。


もしかして私、自爆してない?


だって、これじゃまるで。
大野センパイとエッチする気で部屋に上がりましたって言ったようなもんじゃん!


なんて。
気付いたときには、モーゼに切り開かれていたはずの私たちの距離はもうほとんどなくて。


大野センパイは、そっと私の頬に手を伸ばす。


センパイに触れられた頬が、徐々に熱を帯びていく。


センパイはそのままきれいな顔をゆっくり近付けて来たかと思うと。
私の唇に、その唇を重ねた。