この男、偽装カレシにつき

この嫉妬の入り混じった熱過ぎる視線、凡人の私には耐え難いんですケド!


なんて、センパイを逆恨みしかけたとき。


「っくしょん!」


柄にもなくスカートなんて履いたせいで、くしゃみが出てしまった。


このスカート丈でこれだから、橘センパイ好みにしてたら間違いなく風邪引くわ。


そんなことを考えていると、私の手はいつの間にかセンパイのポケットに引き込まれていた。


へっ…?


こっ、これはまさかの恋人繋ぎ(冬バージョン)?!


もしかして、私がくしゃみしたから気遣ってくれたの…?


橘センパイの横顔を見て、思わずときめく私。