この男、偽装カレシにつき

イブ当日。
待ち合わせは駅の改札前。


キオスクの壁面の窓ガラスに映る自分の姿にちょっと違和感。


清楚な白のニットワンピに、ガーリーなAラインのコート。
念入りにブローした髪は緩く巻かれてたりして。


さすが、上から下まで純ちゃんにコーディネートしてもらっただけあって、いつもより女子力が高いわ。


念のため(もちろんショジョを捧げる気なんてサラサラないケド!)下着まで新調してしまった自分がいじらしい。


オンナを捨て切ってるいつもの姿とあまりにも違い過ぎて、センパイが気付かなかったらどうしましょ。


なんて調子に乗って、窓ガラスの自分を鼻歌混じりに眺めていたとき。


ガラスの向こう側で、整いまくった顔が呆れながらこっちを見てるのに気付いた。