閑静な住宅街に佇む、高級そうなマンション。
しかもその最上階なんて、橘センパイって実はおぼっちゃま?
そういや以前大野センパイが、橘センパイの家はエリートだって言ってた気がする。


ピンポーン。
チャイムを押したところ反応がない。


もしや中で倒れてるんじゃないでしょうね。
なんて不吉なことが頭に浮かんだ頃、いつも通り不機嫌な橘センパイが顔を出した。


「うるせーな…」


なんだ、意外と元気じゃん。


センパイの家に入った私は、思わず周りを見回す。
家具が高級そう!
しかもおしゃれ!!


「こ、これって大理石ですか?」


興奮気味に玄関のたたきを指す私に、橘センパイはゲホゲホ咳込みながら突っ込む。


「ーーーお前、何しに来たんだよ」