「こんなトコに閉じ込められるなんて、お前らしくないな」


なんて龍センパイにからかわれてふて腐れる橘センパイを見ながら、私は自分の異変を確信する。


やっぱりおかしい。


私、大野センパイじゃなくて、橘センパイにドキドキしてる。
橘センパイから目が離せない。


さっきの橘センパイのキスも嫌じゃなかった。


ファーストキスは大好きな大野センパイとって決めてたはずなのに。
それどころか、もっとキスされてもいいとさえ思ったの。


どうしよう。


私、もしかして。
あんなヤツのこと、好きになっちゃったかもしれない…。