「「……(賢明な判断だな)」」
「…?」
皆がため息をついて苦笑いを浮かべた。
しかし俺だけはそんな皆の行動の意味を分かっていなかった。
なにお前らだけで自己解決してんだよ!
「優哉!絶対学校で外すんやないぞ!」
「あ?……やだ」
「!!?」
俺が拒否ると思っていなかったのか、全員驚いていた。
だって嫌々かけたわけだし。
メガネかけてると不便なんだよ。
「ズレるし、真面目に見られるし、疲れるし……ダサ男にされるし」
「ぶほっ!」
「…なんだよ」
俺の言葉の最後に、恭弥が吹いていた。
珍しいな、コイツ。
「お前、その“ダサ男にされるし”って、気にしてたのかよ!」
「……悪いか。だって女子がウゼーし」
そしてようやく、琥珀の皆にメガネを外すことを許された。
……何で一々コイツらに許可取なきゃなんねえんだよ。
少々イラついたがまあこの際もういい。
「俺、お前らとずっといれるわけじゃねえからな」
「なんでだ?」
……なんでって。仕事あるからなんだけど…。
でも、まだ言えない。
そして、俺は言ってしまった。
「か、彼女がいるから…?」
