孤独な美少女





───暫く経つと、安西では一つの話題が飛び交っていた。




「ねえねえ、知ってる?“夜の支配者”」

「あ、あれでしょ?繁華街を見回ってる男の人」

「イケメンなんだって!」

「見てみたいよね!」





………ここにいますよ。夜の支配者。


俺が繁華街を見回っているうちにそんな通り名がついていたらしく、更に“イケメン”とか言われているらしい。


イケメンじゃないんだけど、俺。


つか支配者って何。俺支配なんてしてねえよ。多分。



そして、あの倉庫に行った時以来、恭弥達とは会っていない。


なんでも、探し人がいるんだとか。



その時、教室のドアが開いた。


今は昼。こんな時間に来る奴、あいつらしかいない。




「おはよ~」

「……魁斗」



魁斗が緩い挨拶をしてきた。


すると、ズカズカとこっちに近づいて来る恭弥。


な、なんなんだ…?




「ちょっと来い」

「は?」




恭弥が俺の腕を掴んだことで、まわりでは悲鳴が響いている。


うるせえ…。そう思ったのは恭弥も同じらしく、顔をしかめていた。


仕方ねえか。この悲鳴から逃れるにはコイツらに着いていくしかねえな。




「マジあいつなんなの!?」

「ダサいくせに恭弥様達に近づくなよ」




「……分かった」

「……気にすんなよ?」

「気にしてねえよ」






着いたのは琥珀のたまり場こと、屋上。


結局ここなんだな。