歩き続けて三千里……じゃなくて。
え、何でだ?
結構歩いたのに職員室にたどり着けていない俺。
あー…人に聞くしかねぇか。
ただ、ここは不良校だ。
んで俺の今の格好は?
ダサ男じゃねぇか。
真面目に答えてくれるかどうか…。
ま、そん時は───そん時だな。
仕方なく、俺は人を探した。
すると早速、二人組が歩いてきた。
「あの…すいません、」
「あ?……ぷっ、何だそれ!」
金髪の男は俺を見るなり吹き出した。
かなり失礼なんだけど。
長い前髪とメガネで顔が見えないし、制服をきっちり着てるからだろうけどな。
あぁでも、金髪の隣にいる茶髪は真顔だ。
「何か用か?」
そう言う茶髪に、職員室の場所を聞く。
この際金髪ヤローなんて無視だ、無視。
「あぁ、職員室ならそこの階段から1階に降りたらすぐにある」
「………は?」
「どうかしたか?」
「い、いや…。ありがとうございます…」
礼を言うと、二人はまた歩いていった。
1階…。嘘だろ、道理で無いわけだ。
だって俺が今いるのは2階だから。
俺は、その場にしゃがみ込んだ。
「マジかよ……」
