お風呂をあとにした私は
脱衣所にあった大きいスウェットを着て
人の声のする方に向かって歩いた。
ーーーがちゃ。
扉を開いた瞬間、
何人かの男子がこっちを向いた。
するとソファに腰掛けている
爽やかな男の子と目が合った。
「この子かぁ。可愛いね。」
「でしょでしょ。」
可愛い男の子が得意げに言う。
「名前なんて言うの?」
キッチンのカウンターのような所にいた男の子が
言ってきた。
「わかんない…です。」
ホントにわかんない。
私は誰なんだろう…。
「ぢゃ、お前は今日から[ネコ]な。」
ショウが言った。
「いーね!ショウが拾ってきたんだし。」
可愛い男の子は賛成してるようだ。
「家帰らないん?」
「名前わかんねぇのに家わかんねぇだろ」
「そっか(笑)」

