後ろの人が入ってきた途端に、教室から黄色い声が飛んだ。
「きゃああああ~!!」
「翔君~っ!」
「沢田君~っ!!」
…な。なんじゃこりゃ。
真希の方を見ると、
驚いたように口を手で覆って後ろを指差していた。
「え…なに…」
後ろを振り向くと、
男の人が立っていた。
茶髪で180センチはあろう長身。
そして………。
(…うわ、なに、この人…)
高い鼻、パッチリした切れ長の目、
顔のパーツすべてが整っていた。
思わず見とれてしまっていた。
…と思ったら、いきなり
女の子達がこっちに駆け寄ってきて、私は退けられた。
………!!!
なっ!なにこれ!!
真希はというと、女の子の集団に埋もれていて身動きが取れないようだった。
………………はぁー。
あれが、学校一のイケメンかぁ。
…なんか。
…なんとな~くだけど。
「…レオ君に似てたな」

