王龍×姫龍





『おえっ…』

「蓮愛大丈夫??」


大丈夫もなにもお前のせいだよ。くそ…苦しい、吐きそっおえっ。


あれから家に帰ると兄ちゃんがハンパない量の料理を作っていた。それの半分以上を食べさせられた。無理だと言ったのに

「大丈夫大丈夫」

この一点張り。お陰でこのありさま。


『うっ…おえ』

「大丈夫?無理して食べるからだよ、もう」


てめぇふざけんなよ!?
ほんと何なの馬鹿兄貴…。誰のせいだと思ってんの。宇宙人みたいな脳みそしやがって。
しかも、もうって…可愛くねぇよ。


『ふざけおえっ…』

「あー喋らないの!」

呆れたような顔して私に水を差し出す。呆れたいのはこっちだってんだ。


私は差し出された水をゴクゴクと音を立てて飲み干した。


『ぷはぁ』

「おお、良い飲みっぷり」


気分はまさにおでん屋台。ビール片手に大将に愚痴を零す。大将は人生経験を活かしてアドバイス。感激の渦に呑まれた私はそこで一言。


『おっちゃん!はんぺん追加ね!!』

言ってみたかったんだこの言葉!!

「え?はんぺん?おでん食べたいの?蓮愛はよく食べるなぁ。おでん作る?」

『結構です』

誰が食うかボケ。いや、間違えた。宇宙人だった。