王龍×姫龍



「蓮愛、大丈夫?どうかした?」

ソファに顔を埋めて動かない私を見て心配したのか彩乃が話し掛けてきた。

『…大丈夫。ただ、鼻、打っただけ』

「そう?ならいいけど」

なんとか危機を回避しました隊長!!よくやったぞ鼻司令官!!流石鼻司令官は頼りになる。


なんとかばれなかったけど、このままでは絶対怪しまれる。今日はもう帰ろう。
何か言い訳を…言い訳…言い訳??

『言い訳なんかして良い訳!?』

「「「………」」」

静かだった。まさに無声無音。こりゃしけたな。が、今がチャンス!!


『なーんちゃって!言い訳なんかして良い訳ないよね!?あはっ★そこのソファ君もそう思うだろ??あ、もうこんな時間。毛根な時間。…ぷっ。おっと、私今からタコタコ大統領と大事な面談がありますの!迎えを呼んであるから今日は送ってくれなくてもよくてよ、カトリーヌ。ではこれにてドロンっ』


見事な一人喋りを皆に披露して私は颯爽とたまり場を後にした。いや、脱出した。


あれだけの内容を瞬間的に考えて噛まずに言えた私って…すごくね?もしかしたら生麦生米生卵も言えるかも…いや、今の私ならいける!!!


『なまむぎ なまぎょめ なまたみゃぎょ』



……………。




『今日はいい天気だ…』



ちなみにこの日の天気は曇り。