多分本日二度目であろう目覚めは頭を襲う頭痛もなくスッキリとした目覚めだった。


もう、夕方か…。
窓から黄色とオレンジが入り混じったような色をした夕日が入ってきて部屋を照らす。夕日に照らされていつもより眩しくなった明るい金色がそこにあった。


あれ、蒼也が彼方になってる。
え、嘘。そんな…そんな…

『そんなバナナぁ!!!!』

「何だ今の声!っておめぇかよ!塚まだ起きんなよ」

『嘘だ嘘だ!蒼也がウルトラマンだったなんて…』

「お前熱で頭いかれたんじゃねぇのか!?」

そんな彼方の失礼なお言葉も今は頭に入らない。蒼也はウルトラマンだったんだ。だからいつの間にか彼方に変身してたんだ。じゃあ目の前にいるのも…

『蒼也…彼方のフリしなくていいよ?』

「お前マジいかれたか?」

『大丈夫。ウルトラマンでも蒼也は蒼也だよ』

私は蒼也が誰であろうと気にしないよ。

『だからね、蒼っイデデデデ!!』

頬がちぎれる!!!痛い!やばい頬やばい!!

「てめぇ…それ以上ふざけた事言ってっとマジでちぎんぞ」

『●△★@:*´・ω・`~~×■☆~~』

「何て言ってるかわかんねぇよ」

ようやく離してもらえた…痛い。
絶対こいつ蒼也じゃない。

『お前彼方だろ!!』

「当たり前だろ」