「何?この子瞳の色が変ね」

「きっと病気かなにかなのよ。気の毒に」

病気じゃないよ。生まれたときからこの色なんだ。

「親御さんが可哀想よ。こんな瞳の色した子が自分の子だなんて。化け物みたいで気持ちが悪いわ」

母さん、父さん、私の瞳の色が嫌だったの?
だから―――いなくなっちゃったの?








「蓮愛?聞いてる?急がないと遅刻するぞ~」

『へっ?あ、ああ…学校!!!』

ふと思い出した昔の記憶。

私は生まれたときから瞳の色が紅かった。それがずっと私のコンプレックス。


私の眼の事を知ってるのは兄ちゃんと姫龍の幹部である千夏、彩乃、玲華だけ。
後もう一人は…―――。

「桜義~!おはよ!!」

『…はよ、川崎』

この子は川崎朱音。川崎といると作り笑いをしなくていい。

ちなみに学校ではカラコンをしてるから皆私の瞳の事は知らない。もちろん、川崎も。

「桜義何か今日元気なくない?」

『ん?眠いだけよ』

「あんた最近眠いばっかりじゃん」

『いくら寝ても眠くて;;』

最近ほんと私どうしちゃったんだろ。大丈夫かよ桜義さん。

「まぁ寝過ぎ注意よ」

『わかってまぁす』

川崎は違うクラスでから朝と放課後位しか話せない。でも結構仲はいい。