正義の味方のように、危険から誰かを守る為ではない。

救助隊のように、災害から人々を救う為ではない。

龍太郎が強くなる目的というのは、そんな大義名分がある訳ではない。

自己満足、個人的な理由。

応援される謂れなどないといえば、確かにそうかもしれない。

しかし。

「いいんじゃないかな?それで」

暁は龍太郎の迷いを笑い飛ばした。