天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ

途端に彼女はクルリと踵を返す。

「じゃあ私達は帰ろうか」

「えっ?暁様、スペシャルバカの奴に無視されたままなのにっ」

声を上げる取り巻き女子生徒達だが。

「いやあ、彼は修行の真っ最中だから…そんな時に声をかけようとした私が悪かったんだよ。話をするのはまたの機会に」

背を向けて歩き出す暁に。

「悪いな、卯月」

龍娘が龍太郎の代わりに詫びる。

「いえ」

暁は軽く微笑んだ。

「修行頑張ってと、丹下君にお伝え下さい」