天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ

小さいし軽すぎて、龍太郎が気付かないほどのミニマム少女。

名を阿行という。

天神学園に突如として現れた正体不明の女の子。

生徒の背中に乗っかっては気が済むまでその人におぶさる。

当初は正体不明、素顔不明、突然背中におぶさってくる怪異の一つとして学園中を恐怖と興味のズンドコに陥れたのだが、しばらく時間が経過して、人畜無害である事、容姿的にも可愛い事、何よりアリスカか阿行かと噂されるほどの最終兵器(リーサルウェポン)の持ち主である事から、男子の間ではおんぶしたいと取り合いになる事もしばしばとなるほどの人気者となった。

「や、俺ぁ真面目にやってんだよ!いつの間にか阿行の奴が俺の背中に!」

わんわお(`・ω・´)

「わんわおじゃねぇ!阿行降りやがれ!」

しょぼーん(´・ω・`)

「そんなお面つけたって甘やかしゃしねぇぞ!そこいたら修行の邪魔に…」

言いかけた龍太郎の背中に。

「!!!!」

迸るグッドフィッティング!

「……あー……まぁ軽いし…動きの妨げにもならねぇし…おぶさっててよし」

龍太郎、お前は逝ってよし。