『臥龍』

今はまだ眠る龍の喩え。

レスクレもまた、龍太郎をそう称して特別視する一人だった。

「アリトンは彼が『龍』になると思ってるの?それとも『竜』になると思ってるの?」

「さて…どうかな…」

生徒手帳を閉じてクスクス笑うレスクレ。

その口元は、相変わらず何かを噛み締めるようにモグモグと動いている。

「僕としては『竜』になってくれた方が仲良くなれそうだけど…さて…」