「くそっ!」

ビュン!と横薙ぎに振る刃。

龍太郎の首に、横一文字の斬り傷が残る。

深くはない。

しかし、この傷は龍太郎の首に一生残る事になる…。

「いいか!丹下 龍太郎!」

カリナは泣きながら叫ぶ。

「強くなれ!己の欲望にも、弱い心にも、絶対負けないように強くなれ!どんな誘惑や悪魔の囁きにも折れない心を培え!『黒い龍』になるな!一瞬でも弱気を見せたら…次は私が殺す!いいなっ!」