昼休み。

寒風吹きさらしの校舎屋上で、龍太郎は立禅中。

この季節はまだ寒い事もあり、屋上で昼食をとる者はいない。

龍太郎の貸しきり状態。

何の邪魔も入らず、心置きなく修行に打ち込めるというものだ。

身を切るような風にも集中力を乱される事なく、ひたすらに立禅に励む龍太郎。

その背後で。

「わきゃっ!」

奇妙な声が聞こえた。