天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ

無手でありながら、まるで鈍器で殴られたかのような感触。

(厄介な…)

これでは建布都も迂闊に防御は出来ない。

立て続けに繰り出される龍太郎の攻撃を、ヒラリヒラリと回避する。

「逃げんなこの野郎!」

「馬鹿言うな。幾ら『武神』でも、鈍器で殴られたら痛ぇよ」

距離をとりつつ。

「っ!」

龍太郎に対して拳を見舞う建布都。

中高一本拳。

中指の中節骨を高く突き立てるようにして親指を添えて握り込み、急所を殴打する技だ。

空手における人体破壊技の一つ。

しかしそれさえも。

「んっ!」

龍太郎は硬気功を駆使して受け切って見せる!