天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ

「効いてねぇ訳ねぇだろ」

言いつつも、龍太郎はムクッと起き上がる。

「いってぇ…頭がクラクラしやがる」

とか言いつつも、足元がおぼつかないような様子はない。

幻の技とまで言われる山嵐まで食らったのに!

「簡単さあ…」

建布都は不敵に笑った。

「龍太郎、お前…『硬気功』使ったな?」

「……まだ不完全だから、完璧にはダメージを防げねぇけどな」

痛みに顔を顰める龍太郎。

それでも建布都は寸打ちや二枚蹴りを打ち込んだ際に、人ならざる肉体の『硬さ』を龍太郎から感じていた。