立て続けに二つの技を食らってしまった龍太郎に。

「トドメだ」

建布都は組み付く。

引き手で右袖を持ち、釣り手は右襟を持ち、龍太郎の右脚を右足の裏で払って、背負い投げと払腰を合わせたような形で投げる!

『山嵐』

明治時代に実在した柔道家・西郷 四郎が得意とした投げ技であり、講道館柔道の創始者・嘉納 治五郎をして『西郷の前に山嵐なく、西郷の後に山嵐なし』と言わしめるほどの技であった。

そんな投げ技を食らい、龍太郎は学食の床に強かに叩きつけられる!