「おい、海斗」 次の日の朝、いつものように学校に向かおうと倉庫を出ようとしたら亜季に声をかけられた。 「あぁ、なんだ?」 亜季の後ろには美海もいた。 「今日、美海と出かけるから」 「は?どこに?」 「美香のとこ」 亜季から美香の名前が出てきて俺は目を見開いた。 美香が死んでから二年、なにがあったか知らないが、亜季は一度も美香の名前を出したことはなかった。 「・・・わかった。何かあったら連絡しろ」 亜季の目はいつも以上に真剣で俺はそう言うしかなかった。