包みの中には、手袋と小さな箱。
「もしかして、手作り?」
「いや、かかか、買った!」
……どう見ても手作りだろ。
男がミトンて、笑える。
「あれ?ここ、ほころんでるね」
「えっウソ!?昨日チェックした時は、そんなこと…」
さえはオレの手の中にある手袋を掴んで見る。
オレはさえの顔を眺めながら、ニヤリと笑う。
さえはそんなオレの表情に、騙されたって顔をした。
「…やだもう…」
「ありがと。めっちゃ嬉しい」
オレの言葉が予想外すぎたのか、さえは驚いた表情をする。
「そ、それは何よりで…」
さえがペコッとあたまを下げる。
今までこんなこと、なかったな。
新鮮すぎる。

