「オレの望みは、さえの全部を知ること。」 「!ぜ、ぜんぶって…」 「さえ、隠してること、あるよね?」 「!」 オレはいつもの笑顔を見せる。 きっと、さえにはそうは見えてないだろうけど。 「昼にね、さえの友達に話し掛けられてさ。あの子、口軽いよね。いろいろ話してくれたよ」 「そ、それって…もしかして…」 さえの目が潤んできた。 あー反則だよ、それ。 抑えらんないかも。