「まあ、俺はただワイルドくんにお礼を言いに来ただけだよ」 つねられた耳を触りながら不審者は草宮に近づいた。 「助けてくれてありがとう」 「ああ…」 「聞きたいことがあるんだけどさ」 「なんだよ?」 「なんで俺のことかばったの?」 すると草宮は黙ってしまった。 「答えたくないならいいけど」 不審者は後ろに振り返った。