あたしとケンカして草宮が自宅に戻ってからのことだった。 『草宮が落ち込んでた?』 『はい』 草宮はあたしを傷つけたと思いその日は帰ってからすぐに部屋に直行したらしい。 心配した竜矢さんは草宮の部屋の前まで行った。 『私が名央さまに声をかけたのです、そしたら部屋から出てきたんですよ』 草宮は泣いていたのか目が腫れてこう言ったらしい。 『俺は乃香を裏切った、最低なやつだ』