〜6年前の春〜



Dr『お父さん、お母さん…
  ミキさんは大丈夫ですよ』

母『先生、本当ですか??』

Dr『えぇ…。
  今回は発見が早かったんで』

母『今回は??』

Dr『・・・』

父『先生…それは…
  ミキの病気が進行して…』

Dr『ハイッ…、ミキさんの病気は
  確実に進行してます。
  今回の発作も病状が進み
  免疫力が低下した為、
  風邪から肺炎になったもの
  と思われます。』

父『先生…娘の病気は本当に
  治療法がないので
  しょうか???』

Dr『…申し訳ございません。
  私も様々な医師に情報を
  集めてもらってますが
  今の医学では病気の進行を
  遅らせることしか』

母『でも!!アメリカでは同じ
  病気の患者さんが元気に
  なったケースもあるんです
  よね??』

Dr『はい、それは確かです。
  しかし、それは稀な
  ケースでして・・・』

母『先生!!ミキにも…
  ミキにも同じ薬を…』

Dr『お母さん、その薬は
  アメリカでも実験段階で
  実際に元気になられた患者
  さんはモデルケースとして
  薬を服用し治療をした結果
  たまたま効果があっただけ
  で…』

母『・・・』

父『日本では、その薬の研究
  には取り組んでないんで
  しょうか??』

Dr『はい、その薬に使われる
  一部の成分にアメリカで
  しか採れないと言われる
  植物の成分が含まれている
  とかで…。しかも、その
  植物にも謎が多く日本では
  とても…』

母『で、ミキはこの先
  どうなるんですか??』

Dr『このまま、病気の進行を
  遅れせながら様子を見て
  行くしかないと思われます。』

母『ウッ・・・・ゥゥゥゥゥゥ(涙)』

父『母さん、しっかりしろ!!
  私たちが弱気になって
  どうする!!
  幼稚園の時に発病して
  何年生きられるかと言われ
  て、今に至ってるんだ。
  奇跡だ!!だから母さん、
  これから先の奇跡を信じて
  ミキと一緒にがんばろう!!!』

母『お父さん…』

父『大丈夫だっ!!俺たちの子だ!!』

母『えぇ、そうね』

Dr『お父さん、お母さん…
  私もあきらめずに全力を
  尽くしますので』

母『先生、
  よろしくお願いします。
  今日は取り乱しちゃって
  すみませんでした。』