そっと皇雅の細い指があたしの髪に触れる
皇雅の体温が懐かしくて、切ない
「きらい………っ」
ごめんね、皇雅
あたし、皇雅のこと傷つける。
あんなにいつも助けてもらったのに。
ごめんね………
「……なんていうか、重い。
今だって。
家にまで来るなんてしつこい。」
嘘だよ。
そういえたらどんなに楽だろう。
気づいてほしくない…けど
気づいてほしい。
わがままだ、あたし。
「………まじで言ってる?」
「そうだけど?」
涙をこらえながら言う
お願い、気づかないで。
「じゃあ、なんで泣いてんの」
皇雅の苦しそうな顔が目に浮かんで
あたしまで苦しくなる
「泣いてない…っ」
「嘘つき」
あたしの体は皇雅によって振り向かされた
「泣いてんじゃん。」

