お父さんが死んだあと、 お父さんを慕っていた人たちからの 精神修行がはじまった。 「お前のせいで先代は亡くなったんだ」 「神果なんか生まれるから狙われるんだ」 「お前なんか感情をもつ人間じゃない! 妖鬼に愛される妖怪だ!」 日々こんな事ばかりきかされた。 だんだん、 私から心・感情がなくなった。 今は、 籠に復讐するために 生きている。 籠は 聞いた話によると、 ここら辺で一番強くきれいな妖鬼らしい。 お父さんを殺して『きれい』なんて言葉 にあわない。