【短】天使と悪魔のバレンタイン

自分はずっと騙されていた。


彼も同じ悪魔だと思い、心を開き、好きになったのに―――…男の子は天使だった。


悲しさのあまり、また女の子の目に涙が溢れました。


「―――――ほっとけなかったから」


「え……」


「君の事見て、ほうっておけなくなったんだ。だって………スゴくツラそうな顔してたから」


天使の羽を消した男の子が、女の子の頭を撫でました。


すると女の子の体が、ビクリと反応しました。


「ちょっと……!!」


女の子が離れようとしましたが、何を思ったか男の子は女の子をギュッと抱きしめました。