シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~

私は包丁を持って、構える。



「おい…タマ…お前…俺を殺す気か?」



「別にサラダ用のきゅうりを切ってるだけよ!あんたが勝手に来たクセして…」


「おい…10万くれ」


「10万!!?あんな…子供騙しみたいなキスが10万って…ボッタクリでしょ?」


「・・・」


佐久間さんは軽く鼻で笑い、急に二つの瞳を悪戯げに光らせた。


「相当…飢えてんなータマ」



「う、うるさいわねーもおっ…あっち行って!」


私は冗談で、佐久間さんに包丁の先を向けた。


「やっぱり…俺を殺す気か…」