シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~

ドキドキしながら、部屋の中に入っていく。



でも、いつも休日に雄太が履いているスニーカーがなかった。



部屋には誰も居ない。



「つまんねぇ~タマの彼氏居ないじゃん…」
タマって呼び名はやめて欲しい。


人の不幸を楽しんでいるとしか言いようがない…サクヤさんの態度。



私はクローゼットから旅行バックを出し、自分の服を詰め込んでゆく。


「お揃いのマグか・・・ピンクの方…持っていく?」



サクヤさんはキッチンに立って、食器棚に並べて置いていたペアのマグを見つめていた。