「お前とは今日で、お別れだ!珠希」


郁弥はそう冷たく、言い放って、私の腕から手を離した。



しばし、呆然としてしまって、郁弥を追いかけるコトができなかった。


やっぱり、郁弥は川元さんに身体を許してしまった私を許してくれなかった。


私は自分を責めながら…雄太のいる座敷に戻った。



「こんなのが落ちていた…」


雄太は不思議そうに、テーブルに折りたたみ式のバタフライナイフを置いた。



「・・・お前のか?」



「ううん」


「じゃあー、佐久間さんの?」