烈さんと希美さんも結婚するし。



周囲の影響を受けて、俺自身も『結婚』を意識せずにはいらない。



俺は家族に恵まれていないから、祐さんのように幸福な家庭が築けるか全く、自信がなかった。



パリに来て、2日目。


俺は祐さんとメトロを降りて、取引先に向かう為、街を歩く。



パリの建物は石造りの建物が多い。電線や電柱はそのほとんどが地下に埋め込まれている。
日本の明治時代にあったガス灯ようなモノが夜の街並みを照らす。


レトロな感じがなんとも言えない。


鈍色に染まった空を仰ぐ。


早く、日本に帰って、珠希を抱き締めたい。






-------本当に俺にとって、珠希は大切な人。