郁弥は外回りに出かけて、私は課の女子社員たちと食堂でランチ。



「…薔薇男は・・・最近、優しいよねー」

「彼女、出来たとか…」


プスッと細い針が私の胸に突き刺さった。
でも、私から見ても、郁弥は他の女子社員たちに対して、優しくなったのがわかる。
私としても、今の郁弥がダイスキ♥


「海塚さんに対しては相変わらず…冷たいけど…」


私に同情しなくても、いいから。

それは付き合ってるのを隠すカモフラージュ。


「そんなコトないです…。ちゃんと仕事の量を考えて、仕事振ってくれるし」



「…海塚さんは本当にお人好しなくらい優しいね…」



「そうですか・・・」


「それともM?」と冗談めかしに言われた。


「ははっ」
私は空笑いで受け流す。