シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~

でも、心は戸惑いながらも…
郁弥と初めて迎える夜に、鼓動は跳ね上がっていく。



部屋のあるフロアで、エレベーターが停止。


すっかり小さくなった夜の街を背中に、私たちはエレベーターを出た。



床に敷き詰められた緋色の絨毯を一歩一歩、しっかりと踏みしめて、歩く。



「緊張してる?」


「そりゃー」


待ってた言うか…


「俺も緊張してる…」


互いに苦笑いを浮かべ、見つめ合う。