「…私は佐久間君がスキなの!」
「・・・」
俺にコクる長谷田の瞳は切なげで、声が震えていた。
「でも、あなたは私のコトなんて…」
「・・・」
長谷田にキモチなんて全くない。
寧ろ、ウザイ…重荷だ。
長谷田の瞳の端に滲んだ涙が頬を伝う。
いつもなら、泣いていても、俺は冷たい言葉を吐くのに。
何も言えなかったーーー・・・
自分も珠希をスキになってしまったから。
-------------人をスキになるキモチが理解出来るようになっていた。
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