シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~

エレベーターホールの奥にあるお手洗いに連れ込まれた。



他人には何か聞かれたくない話でもするかのように、夕利は人目を気にしていた。



「これ…」



夕利は私にネクタイピンを渡した。



コレは…佐久間さんのネクタイにいつも付いている見慣れたネクタイピン。



「さっきまで一緒にいたから…床に落ちてたネクタイピン…拾ってたコトすっかり忘れてて」


「えっ!?佐久間さんは会社近くの取引先に…」


「ふーん。そうやってサクヤは出たんだ・・・」



「・・・」