「は?んな訳ないじゃん。じゃ、もう行くから。」


攻の口から聞くとつらかった。


私は急いで昇降口へもどった。


泣きそうになったけどなるべく他の事を考えた。

そして何事もなかったかのように。


『攻ー。遅いよー。早くしないと10円のトマトが無くなっちゃう!』


「走るぞ。」



攻の大きい手が私の手を包む。


私はこんな関係でサヨナラしていいかななんて思ってしまった。