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一ヶ月前。

「じゃ、あそこの席に座って。」

先生がめんどくさそうに言う。



私は青山とかって言う男子の隣に座った。



「よろしくね、夏津。」

『えっ!?あっはい。よろしく…。』



いきなり名前呼びですか…。 しかも呼び捨て。



「俺は青山攻〔アオヤマコウ〕攻でいいよ。」



『えっ。じゃ…。攻…?』

「うん。それでオッケー。」

攻は、人差し指と親指で輪っかを作りニコッと笑った。


私もつられてニコッと笑ってしまう。


攻はそうやって私をいつも笑顔にさせてくれた。


ある日の事。


「ねぇ、今日なんか予定ある?」


攻が話しかけてきた。


『いや、特に…。』


「んじゃ、放課後空けとけよ!」