リョクが園芸部の花や木をちゃんと把握してくれているっていうのは、とってもありがたい事なんだけど。


内緒事はちょっと出来なくて、僕は今、非常に困ってしまっている。


「あ、う、うん。
問題はなかった………よね。
うん。
でも、ちょっと気になる事が………。」


リョクに答えるのにも、どうしても口ごもってしまう。


そんな僕をリョクは少しの間じっと見ていて。


「ん。
じゃあ、行くか。
ミキ、早く荷物持てよ。」


そう言うと、リョクはさっさと自分の席に置いてあった荷物と制服を手にとった。