そして、その足音は僕の近くまで来たときにピタリと止められて。
「おや、このようなところに麗しき姫君が!
この方は一体どなたなのだろう!」
朗々と響く、僕の大好きなリョクの声がそんな台詞をつむぎだす。
「美しく咲く薔薇を愛でる者は多い。
美しく咲く姫君を私が愛でる事も不思議ではあるまい。
そうして薔薇はその美しさ故に手折られ、姫君もまた同じく。
すべての罪は美しさにあるのだ!」
………ねえ。
白雪姫って、こんな話じゃないと思うんだけど。
台本を見たときから違和感のあった台詞に、僕はどうしても納得できない。
「おや、このようなところに麗しき姫君が!
この方は一体どなたなのだろう!」
朗々と響く、僕の大好きなリョクの声がそんな台詞をつむぎだす。
「美しく咲く薔薇を愛でる者は多い。
美しく咲く姫君を私が愛でる事も不思議ではあるまい。
そうして薔薇はその美しさ故に手折られ、姫君もまた同じく。
すべての罪は美しさにあるのだ!」
………ねえ。
白雪姫って、こんな話じゃないと思うんだけど。
台本を見たときから違和感のあった台詞に、僕はどうしても納得できない。



