「よ。オハヨ。」 次の朝、玄関を開けると。 宣言通りにリョクはそこに居て、僕を待っていてくれた。 「駅で待っていてくれるんだと思ったのに……ここまで迎えに来てくれるなんて!」 リョクの姿を見て、僕は慌てて靴を引っ掛けて家を飛び出しながら言った。 「んなに慌てなくても、まだ時間はあるって。ほら、転ぶぞ。」 苦笑しながら僕に手を伸ばしてくれたリョクの腕の中に、引っ掛けただけの靴につまずいた僕はタイミング良く飛び込む形になってしまった。