花は野にあるように

ちょっと心配になって、僕はこっちを見ている中村くんと視線を合わせた。


「だ、大丈夫?中村くん。」


僕がそう、声を掛ける。


と。


中村くんは、どうしてだか嬉しそうに笑いながら。


ゆっくりと腰かけていた机から後ろ向きに倒れて落っこちた。


ガターンと、すっごく派手な音がして中村くんが倒れちゃったのに。


「な?
委員長。
本物に充分なパンチ力あるんだからさ、宣伝は控えめの方がいいって。」


「そうねー。
練習の初日から被害者が出るとは思ってなかったなー。
ミキちゃんってば威力ありすぎー。」